• Masahiko Yamamoto

千葉オレンジバイカーズラリーが房総に呼びかけた児童虐待防止

最終更新: 2019年12月2日




オレンジバイカーズがラリーに進化

11月の児童虐待防止月間になると各地ではじまるのが、「オレンジリボン運動」。

そして、この時期千葉に集まるのがオレンジバイカーズです。

2016年から毎年11月3日の文化の日にに開催されてきたオレンジバイカーズ。

これは、背中に「STOP! CHILD ABUSE.(児童虐待をやめろ!)と書かれたオレンジのベストを着たライダーとサイクリスト(総称してバイカーズと呼びます)が、房総半島各地のポイントをツーリングしながら児童虐待防止を呼び掛けていくソーシャルアクションです。


2019年の今年からは、房総半島各地を巡る「ツーリングラリー」形式を導入し、台風や豪雨で被災した房総半島の経済復興にも貢献。

さらに、きめの細かな児童虐待防止の啓もう活動を行う目的で、オートバイだけでなく、自転車でも参加できる千葉オレンジバイカーズラリー(CoBR)としてパワーアップしました。



11月3日の旅程を安全に終了


ツーリングラリー形式となって初の開催となる千葉オレンジバイカーズ。

2020年の本開催では一か月間を通した期間開催となるため、前年の今年は今後に向けたテストランとしての開催。

それに伴って、開催日をこれまでの短日開催を改め、11月3日(文化の日)と17日(日)に分けた複数日開催となりました。


初日に掴んだオレンジ活動の手ごたえ

11月3日には千葉市役所前で結成式が行われ、その後はいすみ市岬運動場で開催の「第7回いすみふるさとまつり」に参加。

ここでは児童虐待防止活動(以下オレンジ活動)を行い、雨の中ではありましたが、お祭りの来場した市民の方に呼びかけながら、約50名ほどのバイカーたちが2,500枚の児童虐待防止啓発グッズの配布を完了させました。









会場ではその場で初めて児童相談所全国共通ダイヤル189(イチハヤク)の番号を知った人も多く、この日は多くの方々にお支えいただきながら、市民の方々に児童虐待防止への関心を持っていただくことに大きな手ごたえを感じつつ、初日の旅程を安全に終えることができました。







11月17日、オレンジバイカーズの新たなスタート


遠くは宮城県からの参加者も

続く11月17日は快晴に恵まれ、100台のバイクが早朝の千葉県庁に集まりました。

この中には、私たちが東北復興支援ミーティングで毎年親交を深めてきた東北のライダーたちも駆けつけてくれていました。

千葉オレンジバイカーズにラリーに参加するため、北の凍てつく寒さを圧しながら遠方からやってきた彼らの笑顔を見るたびに、バイクが結ぶ「絆」の素晴らしさに、改めて喜びが溢れます。


新たなスタートに「走る意味」を注入

例年は、朝方千葉市役所をスタートし、夕刻に千葉県庁に戻るスタイルだったオレンジバイカーズ。

17日は千葉県庁を発って千葉県庁に戻るというラリーなので、回を重ねたスタッフにとっても「県庁に集まる朝」というのはどこか新鮮。

参加のオレンジバイカーたちにとっても新たなスタートということになります。

今回のスタート前には、千葉県児童家庭課さま・千葉県児童福祉施設協議会さまよりご挨拶を頂きました。

そこで参加者は児童虐待の現状などを聞き、オレンジライダーズとしての「走る意味」を共有。

主催スタッフからも参加ライダーに向けて入念なミーティングを行い、マナー説明や安全面の確認。

一同の気持ちが徐々に引き締まります。



千葉県庁前で「RUN FOR KIDS!

私たちにとって出発前の儀式とも呼べる「RUN FOR KIDS!」の掛け声は、地元ラジオ局BayFMの本社営業部長の山本栄治様によるご発声。

今回、BayFM様は私たちの開催趣旨に賛同してくださり、ラジオ出演での活動告知の機会を頂き、千葉オレンジバイカーズの啓発力をラジオの力でバックアップしていただきました。








県職員の皆様に見送られながら華々しくスタート。


各々に「走る意味」共有したライダーたちが一斉に走りだしました。


今回のラリールートは?


ここで、改めて、

「ツーリングラリーとか何か?」

ということについて解説しておきましょう。

「ラリー」といってもこれはスピードを競うような危険なものではなく、鉄道の駅によくあるようなスタンプラリーや、ポイントを集めるポイントラリーのようなものです。

今回の千葉オレンジバイカーズラリーでは6カ所のポイント獲得スポットが設けられており、既定の時間内にこれらのスポットを通過しながらポイントを集めつつ、オレンジ活動や、台風被災地の経済復興のお手伝いをする内容になっています。














ポイント獲得スポットは、次の3種類から構成されています。


スタンプポイント獲得可能スポット( 計3か所)

記事中では緑のタイトルで表示しているのがこちらのタイプのスポット。

これらは、 ラリー参加者に無理をせず走れるように配慮された休憩スポットで、 最低2か所に立ち寄ることにより、計2ポイントを獲得できます。​


中間集合ポイント獲得スポット (計2か所)

記事中オレンジのタイトルで表示しているのがこちらのスポット。

オレンジリボンやダイヤル189の告知するオレンジ活動を行うポイントで、全2カ所でオレンジ活動をして計2ポイントをゲットできます。


フォトミッションスポット (計2か所)

そして、同じくブルーのタイトルがこちら。

風光明媚なそのポイントから房総の魅力をSNSで発信することで1ポイントを獲得でき 、台風等で被災した千葉県を応援するスポットとなっています。


はじめの1歩は一宮パーキングエリア

千葉県庁を出発したライダーが最初に向かったのは、一宮パーキングエリア。

こちらは、ラリー形式以前これまでのオレンジバイカーズの開催でも立ち寄るスポットで、児童養護施設を訪問する12月のサンタライダーズでも必ず立ち寄る場所でもあり、私たちのツーリングイベントの常連さんにはなじみの休憩スポットです。

ひとまず小休止をして、最初の1ポイントをゲットです。








819『バイク』で189『イチハヤク』~いすみ市みなとの朝市


小休止をおえてライダーたちが次に向かったのが、いすみ市の大原漁港。

朝市実行委員会さまの多大なご協力を頂きながら設定させていただいたこのスポットでは、 地元の漁師さんたちがオレンジリボンを身につけて、私たちを歓迎してくださいました。

大原漁港で行われる「港の朝市」は関東のみならず、海外から訪れるサーフィン客にも人気。

今回のラリーの中ではオレンジ活動を行う中間集合オレンジポイント獲得スポットになっていて、ここでは朝市に訪れた観光客の方々に、ダイヤル189の説明などを交えながら児童虐待防止活動普及グッツを配布する、これが、オレンジバイカーズラリーが通常のツーリングラリーと違い、最も特長的なところになります。 オレンジバイカーズポイントは、参加者が「児童虐待防止活動」を行って初めてポイントを取得できる場所です。たくさんの方が集まる場所へ積極的に出向き、より多くの方に児童虐待防止活動への認識と協力を頂き、地域の目で児童虐待から子どもたちを守るという活動の意義を広めるためのポイントです。

オレンジバイカーズラリーは、オレンジ色のベストやタスキを身にまとって走るだけではなく実際に参加者の皆さんに「児童虐待防止活動」を行っていただくことにその意義があり、参加者も自らこの活動への参加意義と活動への意識を高めるという目的をもっています。


また、このスポットの滞在設定時刻はちょうどお昼ごろ。

ライダーたち各々にランチに、いすみ市みなとの朝市実行委員会の皆様が用意してくれた干物などを頂き、地元名産の新鮮な海産物を各々が購入しておいしくいただきながら、地域振興のお手伝い。ここでは新たにオレンジスタンプ1ポイントゲットです。


さらに、こちらからはライダーと同じオレンジベストを着た一宮観光協会のサイクリスト20名も合流。

よりきめ細やかで広範にわたるオレンジリボン運動が、ここからさらに本格化していきますよ。


「ライダーズ神社」のご利益を授かろう~天津新明神社


お腹を満たしてサイクリストの皆さんと合流したオレンジバイカーズ。

次なるスポットの天津新明宮に到着です。

こちらは房州のお伊勢様とも呼ばれ、800年の歴史を持つ由緒正しい神社。

今ではなんと「バイカーズ神社」としてバイク乗りの安全を祈念してくれるありがたい神社になっています。

最近は全国的にこうしてバイク乗りを歓迎する神社も増えてきていますが、千葉にもこうした神社があることを知らなかったという他県からの参加者も多く、彼らにとって新鮮な観光になった様です。

これも微力ながら、地域振興のお手伝一つとしてお役に立てたとすれば喜ばしいことです。

GO→NEXT! お伊勢様と同じ天照大神様を拝んだ後は、スタンプを押したて新たな1ポイントをゲット。

次のスポットへ進みます。


参加者同士の交流も楽しい ~道の駅ふれあいパーク君津


日ごろから、参加者同士がSNSなどで知り合っている場合も多いわけですが、やはり顔を見て触れあいながら話せば、さらに親交が深まるもの。

そうでなくとも、バイカーにとってバイクを軸にした繋がりはこの上なく楽しいものです。

「児童虐待防止の啓もう活動」というテーマは当然ながら重々しいものですが、やはり楽しくなければツーリングではありません。

この活動の明確な特長だと参加者に特に感じて頂きたいことは、バイカー同士が「走る意味」を共有しながら楽しむこと、そして児童虐待防止への意識を道行く人の間に広げていけることです。

3回目の休憩スポットとなる道の駅ふれあいパーク君津では、スポットごとに打ち解けた参加者のはじける笑顔が、意味を持って走る楽しさを物語っています。

GO! →NEXT ! こちらで参加者は新たなスタンプと1ポイントをゲットして、次のスポットへと走り出していきました。


現地の方々の共感に感謝 ~道の駅うまくたの里

共感してもらえた喜び

千葉オレンジバイカーズラリーの最後の経由地となる「道の駅 うまくたの里」は、中間集合オレンジポイント獲得スポット。

ここでは 大原漁港の朝市に引き続き、2度目のオレンジ活動を実施。

この晴天、現地の賑わいはオレンジ活動の効果をおのずと高めてくれて、活動趣旨を知った一般の方から暖かな声をたくさん頂戴しました。









熱烈な歓迎に応え、元気な千葉を発信

また、この「道の駅 うまくたの里」では、道の駅 の駅長様をはじめ、スタッフの方々が私たちの活動に深いご理解を頂き、木更津の仲間たちと有志のボランティアの方々がお作りになったという、「児童虐待防止活動オレンジバイカーズ」の特大タスキを、うまくたの里の名物オブジェ「おナッツ」にかけてくださり、私たちの活動を応援してくださいました。

ちょうどこのスポットはフォトミッションスポットを兼ねており、千葉の名物を自ら写真に撮ってSNSなどで広めるという千葉の広報活動を行いました。

オレンジバイカーズラリーの特長は、実際に訪れることによる地域活性化のお手伝いと、参加者がSNSなどに千葉の名物ポイントを写真で紹介したりすることでの地域活性化支援。

この二通りのアクションで地域へ貢献できるように計画しています。

ネーミングからしてそうですが、こんなに可愛いらしいおナッツを見れば、アクアラインをちょっと渡って行ってみたくなる人が増えるかもしれませんね。

また、うまくたの里では、近所の児童福祉施設の子どもたちがオレンジバイカーの活動の応援にも駆けつけてくれました。11年間続けてきたこの活動の基礎になった活動「サンタライダース千葉(児童福祉施設訪問活動)」は、千葉県下の児童福施設との信頼関係を着実に実らせていると実感できる嬉しい出来事でもありました。 たくさんの方々のこの歓迎に報いるよう、私たちもフォトセッションを通じ、台風などで被災した千葉県が過剰な自粛ムードに負けないようにと、精いっぱい観光客誘致のお手伝いをさせていただきました。

GO!→LET'sGOAL! ! こちらではオレンジ活動の2ポイントに加え、SNSの発信で1ポイントをゲット。

あとはゴールの千葉県庁を目指すのみです。



巡った・伝えた・つながった      ~千葉オレンジバイカーズラリー、ついにゴール


太陽が西に傾き、夕日が照らす千葉県庁舎。

5カ所のスポットを巡り、児童虐待防止のメッセージを伝え、アピールしながら巡ってきた参加者が続々とゴールしていきます。

今回は、 多くの参加者がゆく先々で、「なにをやってるの?」「なんのイベント?」と多くの一般の方に声をかけられて「児童虐待防止活動です」と答えるたびに温かい応援の声をかけて頂き、中には写真を撮って頂いたり、一緒に写真を撮ったりということもありました。 まさにこれがラリー方式での開催という形をとることによる結果です。

バイクというアピール力の強い乗り物でアクションを起こすことによって、まずは興味を持っていただき、そして多くの方とコミュニケーションをとることによって、その活動を認識して頂き、活動への理解を深め、日ごろから189や児童虐待から児童を救うという意識が芽生えてくれたらと切に願います。

特に今回は、観光で千葉を訪れたみなさんに注目を頂けたという意味で、このラリーの主旨である、児童虐待防止活動のPRと普及活動という目的が達成できたという実感しています。

また、重いテーマながらも参加者が気軽に楽しく参加でき、ゴールではある種の達成感を味わえるような環境づくりを心掛けましたが、笑顔いっぱいの和やかなイベントとして開催できましたのも多くの方々のご支援の賜物と、この場を借りまして感謝申し上げる次第です。


意味を持って走る私たちの「走る意味」

現在、児童相談所が取り扱った児童虐待の相談件数は過去最高の16万人越え。

私たちの活動が志すのは、この数値のこれ以上の上昇を抑えること。

そして、子どもたちに一つでも多くの笑顔を灯すことこそが私たちの「走る意味」です。

参照元;厚生労働省

子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第15次報告)、平成30年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数及び「通告受理後48時間以内の安全確認ルール」の実施状況の緊急点検の結果より

この表において、平成27年からの増加も著しいわけですが、これは同年7月1日、児童虐待緊急通報ホットライン189という電話番号の運用が始まった成果でもあります。

しかしながら、児童相談所への相談や各警察署などとの連携が整っているにもかかわらず、

相談件数は減少へ至ることなく、今なお陰ながら行われている児童虐待が無増にあることは心に痛いたいことです。

潜在する児童虐待に対する社会的包囲網を築くためにも、千葉オレンジバイカーズラリーによる広範な啓発活動の継続には、一定の効果が期待されるものと思います。


2020年は、さらにパワーアップ!


一か月を通じたイベントで児童虐待防止の啓発力を向上

先述の通り、今回は来年の本開催に向けた

テストラン。