宮城県気仙沼市、宮城県でも北部にある街。 東北最大級の漁港を有し遠洋漁業の拠点として栄えた気仙沼港、冬場は早い時期から雪が降り路面凍結ももちろんあるためサンタクロースの時期クリスマスシーズンはオートバイはあまり走ることが出来ないという。
石巻(東北)復興支援ツーリングを始めた8年前、 君に見せたい景色がある・・石巻(東北)復興支援ツーリング活動 関東から遠く宮城県まで走ってくる我々は、気仙沼よりも南に位置する石巻でさえ湿気が少なく、日陰と走ればさわやかなその風に感動を覚えた。「やっぱり東北は涼しい」そう思っていた。
冬場にサンタライダーで走れないのなら・・・
宮城県の北部のこの場所ならサマーサンターライダーで走れるんじゃないか??そんな風に始まった真夏のサンタクロース。
もちろん、7月にサンタクロースの姿のバイクが走るという事自体が異常な光景であることは百も承知している。ただでさえ珍道中とか言われるこの格好である、 しかし気仙沼に集まったサンタたちは、もうそんな目で見られることにはとうに慣れている。16年間も千葉で「子供たちに会うためだけに走り続けそして信頼を勝ち取ってきた」いわばサンタライダーの精鋭部隊だ。 千葉サンタライダーの歴史
気仙沼のあの高い丘の上で子供たちが待っていてくれるのなら、たとえ後ろ指をさされようが冷たい目で見られようが気にすることはない。すべては子供たちの笑顔を見るためだけに走るのだから。
集合場所は毎年サンタライダーの拠点としてお店を貸切で協力してくれている
Café RSTさん。
ほとんどのサンタライダーが前乗り(前泊)で気仙沼の
「つなかん」さん
に宿泊し朝の集合場所を目指すのだが、中には当日参加で各地よりここへ集まったライダーもいる中には、千葉から当日の朝に気仙沼まで走って来たつわものもいた。
例年通り走行ルートや諸注意事項など入念なブリーフィングが行われ、千葉では恒例の出発前のサンタの合言葉RUN FOR KIDSが連呼された。涼しいはずの気仙沼のこの日の気温は市街地で35度!!湿気も多くもはや千葉とほとんど変わらぬ過酷な陽気。 そんな中でもサンタさんたちの目に迷いはなく、Run For Kids(すべては子供たちのために!)が気仙沼港のカフェRSTの前で大きな声でこだまする。
目指す児童福祉施設は気仙沼らしい古き良き時代の港町を彷彿させるような狭く急な坂道を駆け上がった丘の上にある。 施設へ向かう途中、
サンタライダーは、人影も疎らな気仙沼の街中で出会う人々に向かって笑顔を振りまきながら大きく手を振りそこを目指し走る。
最初は戸惑う街の人々も長く連なるおかしな集団に気が付き、信号待ちで停まった私たちに声をかけてくれる。 「こんな真夏にサンタクロースで何やってるの???」 緑色のボスサンタが気さくにそしてまっすぐに答える。 「気仙沼の施設の子供たちに笑顔とプレゼントを届けに行くんです!」 「あら!!気仙沼の子供たちのためにありがとう!!素敵なサンタさんね!がんばって!!」 気仙沼の人々の優しさが蒸し暑さを和らげて再び笑顔になる。
細い路地を駆け抜ける・・・住宅の多いこの坂道の道は、宮城支部のスタッフが事前に道沿いの家を周り、サンタライダー活動の主旨を伝え通行の承諾と理解を得ている。
気仙沼に真夏のサンタが走り出して今年で3年目。
初めての開催は、子供たちからコロナ感染がでてしまい、車でプレゼントだけ届けて終わった、「2022年度気仙沼サマーサンタライダーの様子」 昨年、2023年にようやく初めて会う事が出来た気仙沼の子供たち。 「2023年度気仙沼サマーサンタライダーの様子」
子供たちは、もちろん私たちを覚えていてくれて、校庭に入るな否やあちこちの窓から 「サンタさーん!!」と私たちを呼ぶ声が響き渡る。
灼熱の校庭、子供たちはこの暑さの中でも元気いっぱいで走って出て来てくれる。緑色の宮城のボスサンタが子供たちに寄り添うように優しい言葉で挨拶。
「今年も来たよ!!!みんな!!暑い中出て来てくれてありがとう!」
「お菓子のプレゼント持ってきたからケンカしないで並んで受け取ってね!」
「 みんなにお菓子を渡す前にもう一つ!これは園長先生と施設へのプレゼント!」
一般社団法人ピースメーカーより 後援会への支援金を子供たちの見ている前で園長先生へ手渡す。
子供たちは燦燦と降り注ぐ太陽の日の光よりも眩しい笑顔で話しかけてくれる!
「ね~~ね!!これ なんてバイク!!?僕にもいつかこれ乗れる?」
「乗れるよ!もちょっと大人になってバイクが好きならみんな乗れるよ!」
「ね~~ねえ!暑くないのそんなカッコで!?」
「もちろん!暑いよ!!サンタさん活動限界だよ!wでも!このサンタたちはね!簡単には音を上げないんだぞ!」
その中には、こんな質問も!! 私ね!将来アイドルになりたいの!!どうやったらアイドルになれるの!?
各々のお気に入りのバイクにまたがりながら ~
いろんな質問やいろんな話題をまっすぐなその気持ちで投げかけてくれる子供たち。
過酷な暑さゆえ、子供たちの健康とサンタの体力も加味すると子供たちとこうやってコミュニケーションできる時間は本当に僅か・・・。 子供たちは思い思いのバイクやお気に入りのサンタさんとこの時間を楽しんでいる、もちろんサンタライダーもこの大切で素敵な、ほんのわずかな時間のためにここまで走って来た。 子供たちが入れ替わりバイクに跨りに来てくれるたびに、サンタたちは色んな質問に答え、笑顔で話をし、 時には子供たちを抱きかかえ、またはバイクから落ちないように、あるいはバイクがぐらついて怖い思いをしないように、けがややけどをしないように・・・・・・・・
そっとやさしく手を添える・・・。
私たちサンタライダーは、大企業や大きな団体がするような大きなことやアクション、または寄付活動などは「今」は残念ながら出来ない。
でも、このサンタライダーの歴史は、今回も多くの写真に収められたように
「そっとやさしく手を添える」
そんな風に、さりげなく自然に寄り添って、彼らの今を妨げたり変えたりしないように優しく手を添えて、見守り、応援し、君たちがこれから歩んでいく社会というフィールドにも
「こんな大人たちがいるんだよ!」とそれを当たり前に示してきたサンタライダーたちみんなの優しい気持ちで「継続してアクション」を起こしてきたそんな歴史である。
この先、一人でも多くの方が私たちの活動に賛同してくれてサンタライダーというアクションが大きな形として具体的になにか出来る日を夢見てやまない。
楽しい時間はほんとうにあっというま・・・・・
お見送りをしてくれる子供たちに全力で手を振りながら丘を後にする・・。
この街では、まだ私たちが何の目的でこんな格好で走っているのか?それを知っている方はまだほとんどいない。当たり前だが何十年も続けて来た千葉の活動とは同じような街の反応はない。 でも、子供たちの笑顔に会えて、 「また来てね!!と最高の笑顔」 をもらったサンタはやっぱり千葉同様に、 ありがとう!ありがとう! と大きな声で感謝を繰り返し伝えながら校庭をあとにする。 私たちはいつもあの子たちに、何かを伝えなにかをしてあげたいと丘を上がるのだか、ここ気仙沼でも私たちはサンタライダー千葉と同じように もっともっと大きくて素敵なものをあの子たちにもらって帰ってくる。 だから、ここでも私たちは自然にありがとうと感謝を伝える。 酷暑の中、最後まで笑顔で任務を遂行したサンタライダーたち。 まだ少ないこの街のオーディエンスに大きく手を振り答えている、その姿は、みんながどこか誇らしげでそして堂々としていた。 そして、そのサンタの大きな優しい背中には、私たちにもバイク乗りにも出来る地域社会貢献の真の姿とその走りはきっと誰かの役にたつという走ることの意味を今年も実施出来た満足感に満ちている、 清々しい気仙沼大橋からの風にふかれその背中にはすでに2025年の風が吹いていた。
2024年度サマーサンタライダー気仙沼にご参加頂いたみなさま、今年もありがとうございました!また来年あの丘の上を目指しましょう!
ご協力御礼
2024気仙沼サマーサンタライダー の活動に際し、地元の団体、行政、様から多大なサポートをいただきましたので、ご紹介をさせていただきます。
café RST 様
今回も気仙沼にあるCafé RST様にご協力をいただき、お店を貸し切りにして活動の拠点をご提供いただいたほか、地域住民の方々への広報チラシなどでもご協力いただきました!新聞社などにも取材協力を要請頂き活動に多大なサポートをありがとうございます!
唐桑御殿 つなかん様
サンタライダー開催日の前夜に宿泊させて頂いている宿です。サンタライダーを見かけると幸せになれる!?そんな風におっしゃって前夜から応援を頂き、当日の朝には大漁旗を振ってお見送りを頂きました。 美味しい料理と気さくでにぎやかなおかみさんの元気を頂きサンタライダーの活力となりました! また三陸新報社さまへの取材依頼のご協力も頂きまことにありがとうございます! サンタを見れると幸せになれる! そう言ってもらえる様に頑張りますね!
気仙沼市保健福祉部子ども家庭課 さま
この活動は行政さまの応援を頂いてこその活動です。志なきサンタパレードやサンタ仮装ランなどと混同されがちな活動ゆえ行政さまの応援や支援に心より感謝申し上げます。当日は陣中見舞いと応援に駆けつけて頂き誠にありがとうございました。またLINEやXを通じて市民の皆様へ、サンタ来訪のお知らせとご協力のお願いをしてくださいました。
南海部品仙台店 様
今年もありがとうございました!南海部品仙台店にお菓子の原価提供のほか、袋詰めまで実施いただき、包装に使用した袋やリボンもご協賛いただきました。袋のボリュームに、子どもたちは今年も大喜びでした。繁忙期のお忙しい中、ご協力ありがとうございました。
河北新報社 三陸新報社 さま 気仙沼サマーサンタライダーの取材へお越し頂き誠にありがとうございました!この活動が少しでも多くの方に認知され、宮城や千葉で行うオレンジバイカーズ児童虐待防止活動へも多くの方が賛同と協力を頂けるようになるように期待しております。
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