オレンジタワーよ、子どもたちに笑顔を灯せ!



それでも、私たちは走ります!

私たち一般社団法人PEACEMAKER(以下ピースメーカー)が千葉県と千葉市、そして千葉県児童福祉施設協議会さまによるご後援を受け、2016年以来毎年行ってきたオレンジバイカーズ活動。

今年度はコロナの影響を受け、一般から参加者を募ってのツーリングによるPR活動や、多くの人々が集うお祭り会場での児童虐待防止啓発活動などを例年通り行うことができませんでした。


しかし、そんな混沌とした時節の中だからこそ、街のどこかでその闇に耐えている被虐待児に一筋の光を届けたい。

そこで今回私たちは、例年の走行アピールなどを最小限度物のとする代わり、千葉のランドマークである千葉ポートタワーを児童虐待防止のシンボルカラーのオレンジ色に灯す「オレンジタワープロジェクト」で、市民に児童虐待防止を呼び掛けることにしました。


オレンジ色のサンタクロース

オレンジバイカーズは、2009年のクリスマスから『児童養護施設に暮らす子どもたちに元気を届けたい』という気持ちで続けている「サンタライダーズ活動」から派生した活動です。


でも、子どもたちと接している中で元気をもらうのはいつも私たちの方。



園を後にする際に見送ってくれる子どもたちの屈託のない笑顔は、「また一年頑張ろう」と思う勇気と希望をサンタたちの心にほんのりと灯してくれます。


しかし、そんな優しいパワーをくれる子どもたちのほとんどが自分の家で過ごすことができない子どもたち。


それどころか、自分の家が命を危険にさらす環境であったりする子も少なからずいることを知り、彼らの主訴である児童虐待に対して、

『バイク乗りだからこそできることはないものか?』

と具体的な行動を模索して生まれたのがオレンジバイカーズ活動です。


オレンジバイカーズ活動は、「STOP!児童虐待」の文字を背に背負ったオレンジビブスを身に着けたライダーたちが、児童虐待防止を道行く人々に啓発しながら走行し、多くの方が集まるお祭りの会場などへ積極的に出向いて、そこにおられる方々に児童虐待ホットダイヤル「#189」のリーフレットを手渡すなどのPRを行うのが主な活動内容です。


房総をオレンジ色にしたかった

ありがたいことに、私たちのソーシャルツーリングに興味を持って参加してくださるライダーの数も増え、時には80人近いライダーをいすみ方面・成田方面分けて引率することもありました。

児童虐待防止のPR効果を高めるために、さらに多くのメンバーを導引したい反面、騒音や安全性の問題から、これまで通りの開催方法は既に限界を迎えていると判断。

そこで私たちは昨年、新方式での開催を模索し、これまで11月3日の単日開催であった「オレンジバイカーズツーリング」を、児童虐待防止推進月間(11月)のまるまる一か月間を通して行う「オレンジバイカーズラリー」としてリニューアルすることを決定しました。


この形式であれば、参加人数を限る必要がなく、ライダーの機動力を活かしながら児童虐待防止のオレンジ色を、房総半島の各地に散りばめることができます。

同時に、房総半島に用意した数カ所のチェックポイントでの飲食や給油、その他SNSを使った観光の魅力発信などで、災害からの経済復興を急務とする房総半島に微力ながら社会貢献に寄与することも可能で、地元のサイクリスト団体にも参加していただくことにより、オートバイよりもさらに緻密な啓発効果が期待できます。


そうして4回目となった2019年には、開催日を11月3日と11月17日の複数日に分けて、ラリー形式として試行的に開催しました。

関連記事;「千葉オレンジバイカーズラリーが房総に呼びかけた児童虐待防止


ツーリングラリー形式としての本開催初年のはずが…

そして今年(2020年)は、昨年の試行での反省点を分析考慮しながら、1か月間を通してオレンジバイカーたちで千葉をオレンジに染めるツーリングラリー本開催の初年。

しかし、コロナ渦では多くの参加者を募って走行することはもとより、対面手渡しを主とするPR活動も好ましくない状況となったため、これまで準備を重ねてきた方法での開催を取りやめる決断をしました。


より潜在化するコロナ渦の児童虐待

ただ、感染防止に伴って制約の多くなった新生活様式は、実態が隠避されがちな被虐待児の環境にとってこの上ない地獄の日々になりかねません。

大人が抱えるストレスの増加

幼稚園・学校の活動短縮。


今この瞬間も、痛みに耐えながら本来のあどけない表情を奪われている子たちが、声を上げられずにひっそりと街の中に暮らしているのです。


下の表は厚生労働省が2020年11月18日に発表した·全国の児童相談所が令和元年度までに対応した児童虐待の件数。



統計参照元;https://www.mhlw.go.jp/content/000696156.pdf


ご覧の通り、急速な増加が続き、令和元度は平成30年度よりさらに33,930件(21・2%)

増加しとなり、過去最多を更新してしまいました。


平成21年からその数が急激に伸びていますが、この年は私たちも活動の中でPRしている児童相談所虐待対応ダイヤル189番が運用開始された年であり、その後の増加はこの効果により、これまで発見に至らなかった児童虐待が第三者に発見される機会が多くなったことを著す数値です。

それでも、虐待死事例は年間50件を超え、1週間に1人の子どもが命を落としている現状があります。


最新の月間速報値(令和2年1~5月)では下記のようになっていて、

参照元;https://www.mhlw.go.jp/content/000628642.pdf


3月は全国の学校が休校となったこともあり、前年よりも16%多い23,251件でピークを迎えました。

その後4~5月にはかなり減少したように見えますが、緊急事態宣言の発出で大人もステイホームを余儀なくされたのがちょうど4月7日から5月25日の間。

厚生労働省では減少を、学校の休校等によって虐待が人目につきにくくなり、経験のないストレスを余儀なくされる生活の中、虐待がより潜在化した結果だと分析し、地域自治体に見守りの強化を要請しています。


つまりコロナ渦の状況だからこそ、多くの人々に児童虐待防止について関心を持ってもらう必要があるのは明らか。

特に最近では虐待がより潜在化し、千葉県内でも昨年初めに発覚した野田市小4女児虐待事件を含め、子どもの命が絶たれるという最悪の事態によってはじめて事態が発覚することに、私たちは痛恨の念を共有しているところです。


今回、私たちがコロナに行く手を阻まれながらも、『どうしても走ろう!』、そして『何かしらのアピールをしなければならない!』と決意し、行動したのはそうした実状を鑑みてのことでした。



”オレンジタワー”を目指して走れ!


そんな強い意志に駆り立てられながら私たちは、

「感染拡大防止に最大限留意しながらも啓発効果を広められないか?」

ということについて、千葉県や千葉市・いすみ市・大多喜町とも協議を重ねました。

その結果、今回は一般ライダーへの参加募集を行わず、事前に検温・手指消毒・マスク着用などを課した運営スタッフと有志に限ることとして、走行も例年より大幅に短縮。

例年の千葉県庁でのセレモニーをFINISHとせず、千葉ポートタワーをゴールにすることになりました。


11月3日(文化の日)当日は冷たい秋の雨に打たれつつ、午前11時に大多喜町の養老渓谷観光センター「喜楽里(きらり)」に集合。

そこから最初に向かったのは、昨年町おこし活動でお世話になった、いすみ鉄道株式会社の本社がある大多喜駅です。

関連時事;「TAKE THE B+TRAIN !

こちらでは実行委員会スタッフが、千葉県が制作した里親制度のパンフレットやチーバ君のオレンジリボンピンバッジと共に、児童虐待ホットダイヤル「#189」のリーフレットを、大多喜町の飯島勝美町長と、いすみ鉄道株式会社の古竹孝一社長にと届ける小さなセレモニーを行いました。



その後、飯島町長には町内の各庁舎や公民館などの窓口に、古竹社長にはいすみ鉄道の各駅にそれらの啓発グッズを設置していただき、啓発効果の拡大にご協力いただきました。


続いて向かったのは、毎年応援を頂いている道の駅木更津「うまくたの里」さん。

(左;2020年・右2019年の「#おナッツ」)


こちらは昨年試行したオレンジバイカーズラリーのチェックポイントとしてもご協力くださり、その際にマスコットの「#おナッツ